黄砂飛来。周囲の山々が霞んでいる。
いったいシーツはいつ干せばいいですか。
かといって。
花粉症もちのつれあいのために外干しは控えているのですが。
はれのちくもりのち、つめたい風。
まだまだふゆ。ねこちゃんは暖をとるように膝の上にくる。
だからきょうも本を開いてうとうとするだけ。先日借りた図書、いったいいつ読み進めるんだろう。まあいいか。とそんなぐあいに、そういえばきのう、また。本、買ってるし。
本棚から「やあ!」「はよよめ!」「やあ!」「手にとれ!」大群衆のかいじゅうが大声だしている気がする。
―――山高帽をかぶり、黒っぽい背広を着、ブリーフケースをかかえている男にベンは追いつかれた。トゥーティングから、シティのオフィスにかよっているこの男は、八時半には、自分の机の前にすわっていたいのだった。この男は毎朝そうしているのだ、独身だから。
仕事にいく男は橋の上でベンを追いこしていった。ベンは橋の真ん中でたちどまった。そして欄干にひじをつき、ロンドンの中心をながれているこの川の、おどろくほどの長さと幅とを感心しながらながめていた。
で。図書を読み進めることもなく一場面をうろうろしている。
うろうろしたすえにYouTubeで雨の音をきいたり、ウィリー・ネルソンをきいて充電したり、なんだか一丁前にこたえがでているのに悩んでいるひとのような過ごし方をしている、きょうはそんな日。