からすのしっぽ

日々のおおまかなことを書いています。

ひとつずつ、を確かなものにしたい。

ちょっと集中して読みたいな。と本をポケットにいれて散歩へ行く。体力低下を感じながら「もうすこし、もうすこし」と冷たい向かい風をあびながらたったか歩く。三十分ほど歩いてたどり着いた目的地の珈琲やさんは臨時休業で開いていなくて、すこしのどが渇いていたけれど近くの書店をぶらついて何も買わずに家へ戻る。
珈琲を淹れて本を読むつもりが、ねこちゃんが膝に乗ってきて、その体温がきもちよくってうとうとして。なんてしているあいだに、やれあそべだのやれごはんくれだの、熟睡から覚醒へ「ニャア、ニャア、ニャア」唐突に動き出す。あんなに食べた朝ごはん、どこいったんやろう。けさ確かに出現したぽっこりおなかが吸収されている。

集中して読みたいと思っていた本は「ニャア、ニャア、ニャア」事情により読めない。たぶん今日は本を開かない気がする。散歩して、通りのわんちゃんをなでて、帰ってきただけなのだけれど、ポケットにいれるなりして本を身につけると体が言葉を吸収するに違いない。なんて妄想を膨らましながら読んだことにしている。

進捗状況を図にすると何の変化も起きないものになるだろう。効率的に同時進行で、なんていうことは性分が向いていないのでやらない。
『はやく』『効率的に』という長いものに巻かれていたことで、しばらくは焦燥感がざわざわするだろうけれど、けっきょくひとつずつしかできないので「今日はこういう日だな」とマイペースに楽しむほうが、のちのち自分のためである。
そういうこころの貯金をすることにした。