からすのしっぽ

日々のおおまかなことを書いています。

雪を感じたい

膝下くらいまで雪が積もる山で育った。いまは雪は降るけれど数センチも積もらない場所で暮らしている。めったに雪が積もることはないが、うんと底冷えするので寒い。
冬はとくに育った場所のしぜん環境が肌感覚で恋しくなる。雪のない冬を何度か過ごしたけれど、ただ寒いだけでは冬を過ごした満足感のようなものがない。雪に触れないと気がおかしくなるとまではいかないが、雪を求めて山へ行きたくなる。しかし体が優れないので、世のどこかのだれかがアップロードしてくれた動画をかじりつくように見る日々……焚き火もしたいなあ。ただただ、よだれを垂らすだけの焚き火。

youtu.be


そういえば。火起こしや大きな刃物などの『あぶないけれど便利なもの』に触れると、身を守る術が身につくような気がする。インターネットの普及による対人関係や思考の、近すぎて見えなくなってしまう物事への距離感が、視野広く直ってくれるような気がする。翌朝の筋肉痛と引きかえに……だけれど。

外へ出ると白銀のせかいがあたりまえにあった。親しみをもってそれで感受性を形成した以上、さみしさを伴うのかも。なんてことをぼんやりおもう。雪を求めるこの肌感覚と、それを満たせないさみしさは、しっかりかみしめてだいじにしたいなあ。